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「ヤマトタケル」が陥ったモノ! [完全にお客。]
先月、博多座に歌舞伎「ヤマトタケル」を観に行きました。
これまで見たのは古典ばかり。今回初めてのスーパー歌舞伎でした。
梅原猛さんが原作、先代の市川猿之助が脚本・演出で、
演劇界に”スーパー歌舞伎”という新ジャンルを築きあげた歴史的作品です。
主役のヤマトタケルを演じたのは、猿之助さん。
その父・帝を演じたのが、中車さん。
7列目の席からは、俳優のまぶたの動きもしっかり見え、
吸い込まれるように見入りました。
さて幕開きは、
四代目 市川猿之助、九代目 市川中車 襲名披露の口上。
中車=香川照之さんの覚悟、
そして、猿之助さんの歌舞伎界を背負って立つ心意気を見ました。
腹が据わった男の人って、どうしてこんなにカッコいいの??が正直な印象。
最初は、中車さんが舞台に立つと、
「香川さん、頑張れ!」と“別の”感情移入をしてしまったのですが、
いつの間にか、もう「帝」にしか見えない!!
堂々と存在する姿が舞台の中心にありました。
そして、猿之助さん。
「亀治郎はすごいよー!」と聞いていた評判は、その通りだった!
兄と弟を同時に演じる「早替え」は、あっ!と驚きの声が出ました。
何度も何度も(5回くらい?)柱の影とかでサササっと入れ替わる!神業です。
そして中盤、“女に扮する”猿之助の美しいこと!
声もシルエットも、そりゃ、敵もだまされちゃうよ。
最後の宙乗りは、
吊られている人間が、ここまで美しく魅せられるのか!? と
猿之助の身体能力に驚き。はぁ~と感嘆の声を上げながら見上げました。
そしてまた共演の方々の豪華なこと!
かつてヤマトタケルを演じた右近さんは、
キリリと頼れる存在で、舞台にいてくれるだけで華がある。
春猿さんは、とても美しく、
猿弥さんは、潔く豪快で楽しく、
彌十郎さんは、声に品があり、ハリがあり、
ドキドキするほど魅力的でした。
ところで、「ヤマトタケル」のストーリーをご存知ですか?
日本神話のヤマトタケルの波乱に満ちた半生を
独創的なドラマとして描いた物語です。
ヤマトタケルは誤って兄を殺めてしまったため父の怒りを買い、
西へ熊襲、東へ蝦夷の征伐に向かうよう命じられますが、
勝利を納め、美人にも愛され(!)、
やっとのことで父の許しを得て故郷に戻ろうとしたその時、
戦いで負ったケガによって命を落としてしまうのです。
はて、あんなに強いヤマトタケルが、なぜ深手を負ってしまったのか??
その原因を、物語は「慢心」だと語ります。
「私にはもう勝てない相手などいない」
その自信に満ちた心、おごり高ぶってしまった心が、
隙を生んだというのです。
ああ、慢心はいけないよー
どんなに積み上げた経験も実績も、
慢心の前では、サッと消えてしまうぞー
現代に生きる我々にも通じる教訓、であります。
ナマの歌舞伎の舞台から溢れ出る、
男の覚悟と本気と色気を全身で浴びた、
大満足の一日でした。
(2013.6.17 福岡市・博多座)
これまで見たのは古典ばかり。今回初めてのスーパー歌舞伎でした。
梅原猛さんが原作、先代の市川猿之助が脚本・演出で、
演劇界に”スーパー歌舞伎”という新ジャンルを築きあげた歴史的作品です。
主役のヤマトタケルを演じたのは、猿之助さん。
その父・帝を演じたのが、中車さん。
7列目の席からは、俳優のまぶたの動きもしっかり見え、
吸い込まれるように見入りました。
さて幕開きは、
四代目 市川猿之助、九代目 市川中車 襲名披露の口上。
中車=香川照之さんの覚悟、
そして、猿之助さんの歌舞伎界を背負って立つ心意気を見ました。
腹が据わった男の人って、どうしてこんなにカッコいいの??が正直な印象。
最初は、中車さんが舞台に立つと、
「香川さん、頑張れ!」と“別の”感情移入をしてしまったのですが、
いつの間にか、もう「帝」にしか見えない!!
堂々と存在する姿が舞台の中心にありました。
そして、猿之助さん。
「亀治郎はすごいよー!」と聞いていた評判は、その通りだった!
兄と弟を同時に演じる「早替え」は、あっ!と驚きの声が出ました。
何度も何度も(5回くらい?)柱の影とかでサササっと入れ替わる!神業です。
そして中盤、“女に扮する”猿之助の美しいこと!
声もシルエットも、そりゃ、敵もだまされちゃうよ。
最後の宙乗りは、
吊られている人間が、ここまで美しく魅せられるのか!? と
猿之助の身体能力に驚き。はぁ~と感嘆の声を上げながら見上げました。
そしてまた共演の方々の豪華なこと!
かつてヤマトタケルを演じた右近さんは、
キリリと頼れる存在で、舞台にいてくれるだけで華がある。
春猿さんは、とても美しく、
猿弥さんは、潔く豪快で楽しく、
彌十郎さんは、声に品があり、ハリがあり、
ドキドキするほど魅力的でした。
ところで、「ヤマトタケル」のストーリーをご存知ですか?
日本神話のヤマトタケルの波乱に満ちた半生を
独創的なドラマとして描いた物語です。
ヤマトタケルは誤って兄を殺めてしまったため父の怒りを買い、
西へ熊襲、東へ蝦夷の征伐に向かうよう命じられますが、
勝利を納め、美人にも愛され(!)、
やっとのことで父の許しを得て故郷に戻ろうとしたその時、
戦いで負ったケガによって命を落としてしまうのです。
はて、あんなに強いヤマトタケルが、なぜ深手を負ってしまったのか??
その原因を、物語は「慢心」だと語ります。
「私にはもう勝てない相手などいない」
その自信に満ちた心、おごり高ぶってしまった心が、
隙を生んだというのです。
ああ、慢心はいけないよー
どんなに積み上げた経験も実績も、
慢心の前では、サッと消えてしまうぞー
現代に生きる我々にも通じる教訓、であります。
ナマの歌舞伎の舞台から溢れ出る、
男の覚悟と本気と色気を全身で浴びた、
大満足の一日でした。
(2013.6.17 福岡市・博多座)
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