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心に刻む、塩屋さんの言葉を。 [お仕事で。]

「物語の主人公は、必ず、誰かに愛されています。」

去年5月、
大分の演劇学校が開校した初日、レッスン生にそうおっしゃって、
自分が両親や祖父母に愛されていることを気付かせるレッスンを行った、
映画監督・俳優・演出家の塩屋俊さん。


その後、塩屋さんの非常にエネルギッシュなインタビューを
50分間ほど収録させていただきました。

「シェイクスピアにしても、近松門左衛門にしても、
常に主人公は、誰かを愛して愛されています。
表現することって、結局そのことに気付かされるプロセスだと思うんです。
俳優になれなくても、そのことに気付くことがすごく重要だと思ってます」

「ああ自分がこんなに愛されているんだってことを意識しただけで
その人は豊かでたくましくなれるんじゃないかと思うんです」

「自分の人生最高の瞬間を一枚の絵に描いて、
それに関わる単語を最低50個書いてくるレッスンがあるんです。
例えば運動会で一等賞を取ったとき。そのフレームの中に、
お父さん、お母さん、兄弟、担任の先生や初恋の人もいるんです。
そこに豊かさがいっぱいありますよね」


塩屋さん「この世から自分が召される時に何食べます?」
わたし  「ん・・・よもぎ餅です。」
塩屋さん「あーいいねー具体的で。それは誰が作ったよもぎ餅?」
わたし  「おばあちゃん!」
塩屋さん「そうでしょ。僕は亡くなった母が作った豆腐とねぎの味噌汁。
       おばあちゃんの匂いがあるでしょ、それなんですよ。
       僕そんなことが豊かなんじゃないかなって思うんです。
       (略)
       当たり前のことではなくて、それはすごく有り難くないですか。
       とっておきの味でしょ。普通に食べていたものが有り難い。
       そんなことに気付いていくプロセスなんじゃないかと思うんですよ。
       それが豊かだって。それが私なんだって」


「世の中が病んでいる時こそ作品が必要じゃないですか。
癒しが必要だし、高揚が必要だし、興奮が必要だし、
エンターテイメントこそ必要なんだって信じてるんです」

「If you make a wish, you can make it true.
要は意思があればそれはもうすでに実現したも同じだよって思う。
だから夢を見ることは大事。」


演劇学校の門を叩いた人が、
例え俳優にならずとも、一人の社会人として豊かに成長できるよう、
“すでに持っている豊かさ”に気付かせてくれる、
足元の幸せを気付かせてくれました。

私は、よもぎ餅のお話をさせていただいて以来、
祖母の深い愛情を再認識し、なんだか、心が穏やかになった気がしています。
これから先の人生はどうなるかわからないけど、
私には確実にあの時があった、
とても大事にしてくれた祖母がいた、という思いが胸にあるだけで、
何かが充分になった気がするのです。
塩屋さん、これが「豊か」ということなんでしょうか。


今年4月観に行った、塩屋さん企画・演出・出演の舞台「HIKOBAE2013」。
(舞台の感想→http://yonekofrom2005.blog.so-net.ne.jp/2013-05-02

感激してメールを送ったら、すぐに長文の返信が。
「やらなければならない舞台。これからも走ります。
 よかったらまた取材にきてください」


先日、仕事中に知った、塩屋さんの突然の訃報。愕然としました。
もっとお話を聞きたかった。

塩屋さんの熱意、才能に敬意を表し、出会いを心から感謝申し上げます。
そして、塩屋さんが作り上げた名作の舞台「HIKOBAE」が
これからもずっとずっと上演され続けることを願っています。


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